業務用冷蔵庫の搬入時に気を付けること
飲食店を開業するときに、厨房の中で使う機器を選んだ後、当然ですが厨房の中に実際に設置していかなければなりません。
しかし、通常の家の引っ越しとは違い、厨房機器の一つ一つはかなり大きいものです。特に業務用の縦型の冷蔵庫は大きな機器の一つです。例えば、幅1200㎜、奥行き650㎜、高さ1890㎜位の大きさで重さは120キロほどになります。
そして、通路や出入口は思った以上に狭いです。
そこに、たくさんの大きくて重い厨房機器を次から次に搬入していかなければなりません。
では、特に大きくて重い業務用冷蔵庫を搬入するときにはどんな準備をしておいたらよいのでしょうか?
いくつかのポイントを押さえておきましょう。
まず、厨房のレイアウトをどのようにするかということを事前に考えておきましょう。
縦型の業務用冷蔵庫には奥行きが2種類ほどあります。奥行が800mmのものと650mmのものです。一般的に奥行きが650㎜のもの、もう一つはそれより少し短い450㎜のものです。通常は奥行きが650㎜のものが使われますが、大切なのは一番大きな機器が店舗入り口から厨房内まで搬入できるかどうかです。通路幅が狭い、天井が低い、段差がある等々、事前にきちんと確認しておく必要があります。
また、それぞれの厨房機器の奥行きをきちんとそろえるということです。
厨房機器を色々と物色していると、魅力的な機能があったり、格安のものに出会ったりすることがありますが、自分の期待する機能や予算の事だけで機器を決めていくと、いつの間にか奥行や高さがバラバラなんてことになりかねません。そうすると、実際に営業が始まった時に厨房の通路が直線でなくなってしまい、作業が非常にしにくくなります。
店舗をオープンさせるためには機器単体を寄せ集めるのではなく、厨房全体を店舗の一部としてとらえて、「機能的」な厨房づくりを目指すと良いです。
縦型業務用冷蔵庫の搬入を行うときは必ず事前に下見が必要です。
入れ替えを行う機器だけではなく、左右周辺の機器や、そこに至るまでの搬入経路について必ず確認する必要があります。経路に階段があるかどうか、階段の幅、踊り場の幅、地面から天井までの寸法、エレベーターを使うのであれば、その入り口の幅や高さ、中の寸法図ります。もちろん、店の入り口の寸法も伝えます。5mm足らなくても搬入できないこともありますので正確な数字が必要です。
これらの情報を基に業者は、冷蔵庫の搬入に必要な作業、必要な人数を計算して見積を作成します。
下見をせずに見積もった場合、ドアを外す作業が必要になったり、搬入する作業員の人数が当初の予定より増えた場合は、費用が増えてしまいます。
厨房の中でもとりわけ大きな縦型の業務用冷蔵庫、ぜひこれらのポイントを参考にしながら搬入準備を進めてくださいね。